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【薬剤師国家試験 第103回 問207】共鳴構造式を書いて共役系の長さを見極めよう

 今回から、実践問題に入りますね。

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 問題文から、一番長い共役系をもつ化合物を選べば良いことが分かります。

 共役している構造を囲ってみましょう。

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 正解は、明らかに5番の化合物ですね。

 構造がsp3混成の状態で書かれている窒素原子があると共役系が途切れているように見えてしまうかもしてません。

 分かりづらい場合は、共鳴構造式を書いて考えましょう。

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 ちなみに、5番の化合物はビタミンB2(=リボフラビン)ですよね。

 市販されている目薬の中にはビタミンB2が含まれているものがあり、黄色く着色しています。

 このことからも、ビタミンB2が可視領域の光を吸収していることが分かりますよね。


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 問題の出典: 厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198920.html