ばけがくしゃの勉強ブログ

薬剤師国家試験、有機化学、プログラミング、etc.

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【薬剤師国家試験 第102回 問107】アダマンタン骨格の特徴を理解しよう

【1】……「ピペリジン」の構造は、シクロヘキサン(6員環)の炭素原子の一つが窒素原子になっているものでした。 ビルダグリプチンの右側の構造は5員環ですので、「ピペリジン」ではなく、「ピロリジン」です。 この2つの構造はよく出てきますので、必ず…

【薬剤師国家試験 第102回 問106】ペプチドの構造を見極めよう

ペプチド系の医薬品に関する問題ですね。 アミノ酸が繋がっていて、両端が修飾されています。 それでは早速、選択肢を見ていきましょう。 【1】……一般的にN末端は、ペプチドを問題の図のように書いたとき、左端のことを指しますよね。 設問には、「D-プロリ…

【薬剤師国家試験 第102回 問105】変化している部分構造に着目しよう

体内では、グアニンが加水分解されることによってキサンチンに変換された後、酸化されて尿酸が生成するそうです。 この問題では、途中で生じるキサンチンの構造を考えます。 最終的に尿酸に変換されるためには、図の位置a, bのどちらかに、酸素原子が導入さ…

【薬剤師国家試験 第102回 問104】フリーデル・クラフツ アルキル化 〜解法はニ通りある〜

化合物Aを塩化アルミニウムと反応させて化合物Bを合成し、水酸化ナトリウムを用いる条件でジクロフェナクナトリウムに変換しています。 第一段階のAlCl3で思い出される反応は、Friedel–Craftsアルキル化ではないでしょうか? 下記のような反応でしたね。 ハ…

【薬剤師国家試験 第102回 問103】LAH還元の反応機構を書こう

水素化アルミニウムリチウム(LAH、LiAlH4)を用いたカルボン酸の還元ですね。 この反応の大まかな流れは、次のようになります。 カルボン酸からアルデヒドに還元された後、そのアルデヒドがさらに還元されます。 反応はAのリチウムアルコキシドでストップし…

【薬剤師国家試験 第102回 問102】オゾン分解による結合の切断パターンを思い出そう

オレフィンに対してオゾン(O3)を作用させて、ジメチルスルフィド((CH3)2S)や、亜鉛(Zn)などの還元剤で処理すると、炭素と炭素の二重結合が切断されます。 最後は、還元剤((CH3)2SやZn)で処理します。 この反応は、いわゆる「オゾン分解」ですよね。…

【薬剤師国家試験 第102回 問101】反応機構と生成物の対称性に注意して解こう

選択肢の反応の主生成物が、ラセミ体なのかどうかを聞いています。 この問題を解くためには、反応機構を正しく理解していることが大切です。 反応機構を一つずつ確認していきましょう。 【1】……この反応は、ヒドロホウ素化(ハイドロボレーション)ですね。…