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薬剤師国家試験、有機化学、医薬品化学、etc.

第106回 薬剤師国家試験(有機化学)解説

重水添加で消失するシグナルは大ヒント【薬剤師国家試験 第106回 問107】

恒例の1H-NMRスペクトルに関する問題。 今回、重水の添加が大ヒントになっています。 まず、【5】の選択肢は重水素で置換されるHがないので、選択肢から除外します。 【1】~【4】にはカルボキシ基またはフェノール性水酸基があるので、重水素で置換され…

酵素と補酵素が協力する生体内の酸化反応【薬剤師国家試験 第106回 問106】

【1】○ イミダゾリル基は、塩基として第二級アルコールのヒドロキシ基に働きます。 問題文の巻き矢印の流れを追っていくと、グルタミン酸残基がイミダゾリル基のプロトンを引き抜き、その流れで(その影響を受けた)イミダゾリル基がβ-ヒドロキシアシルCoA…

バイオアイソスターを探せ【薬剤師国家試験 第106回 問105】

今回の問題はバイオアイソスターについて。 医薬品開発では、薬の分子の部分構造(置換基)を似たような構造や性質のものに置き換えて、活性・溶解性・安定性などを改善することがあります。 薬の活性を維持(もしくは向上)したまま改良するわけです。 この…

シメチジンの合成から学ぶヘテロ原子(N,S)の振る舞い【薬剤師国家試験 第106回 問104】

シメチジンの合成に関する問題。 この問題を通して、化合物中の窒素原子(N)や硫黄原子(S)の振る舞いに慣れておきましょう。 【1】× イミダゾールはピリジンよりも強い塩基です。 イミダゾールがプロトン化されたもの(共役酸)は、共鳴安定化されていま…

立体配置を示した化合物を着実に書き出して解く【薬剤師国家試験 第106回 問103】

オレフィンを足掛かりとして変換する反応と、生成物の立体化学を考える問題です。 この手の問題は、一つひとつ構造を書き出していくのが確実です。 今回、省略されている水素原子もしっかりと書いておきますね。 反応1は、trans-2-ブテン(A)へのmCPBAを用…

酸性の強さを読み解くポイント【薬剤師国家試験 第106回 問102】

酸性の強さを考える問題では、プロトンを解離した後の共役塩基の安定性に着目するのが鍵です。 共役塩基がより安定化されている化合物のほうが、強い酸性を示します。 【1】× メタンチオールとメタノールの比較です。 違いは硫黄原子と酸素原子。 この2つ…

ビタミンB₁₂の複雑な構造に惑わされない!【薬剤師国家試験 第106回 問101】

この複雑な構造をもつビタミンと言えば「ビタミンB₁₂」。 ビタミンB₁₂の問題とは言っても、構造についてのみ問われているので、このビタミンのことを覚えていなくても有機化学+無機化学の知識で正解に辿り付けます(選択肢【1】以外は)。 【1】× ビタミ…

巻き矢印の動きを見極める【薬剤師国家試験 第106回 問9】

この問題では、どの巻き矢印が塩基の働きを示すのかを聞いています。 最初の【ア】は水酸化物イオンがカルボニル炭素に対して求核剤として働いているので、違います。 次の段階の【イ】はエトキシドイオンが脱離する過程を示しています。 さらに次の段階では…

酒石酸の立体異性体について掘り下げる【薬剤師国家試験 第106回 問8】

酒石酸を通して、立体異性体について考える問題です。 【1】〇 名前の前にある「(+)-」は右旋性、「(−)-」は左旋性を意味します。 問題文で水溶液が右旋性を示す(=旋光度の実測値がプラスの値)と書かれているので、Aは(+)-酒石酸です。 【2】〇 2つの…

反応性が高いカルボニル化合物と言えば酸塩化物【薬剤師国家試験 第106回 問7】

カルボニル基をもつ化合物の反応性に関する問題。 カルボニル基(C=O)の炭素原子の部分正電荷が、どれだけ不安定化されているか(=求核剤と反応しやすいか)を考えるのがポイントです。 最も反応性が高いのは、電気陰性度が大きいクロロ基(EN=3.2*)が置…

第二級アミンの見分け方【薬剤師国家試験 第106回 問6】

今回はアミンの見分け方を見ていきましょう。 もちろん注目すべきは窒素原子の「N」。 その隣に「C=O」がある4と5は「アミド」に分類されるので除外します。 残りは1~3番の選択肢。 正解は第二級アミンなので、窒素原子にアルキル基やアリール基などの…